紹興酒の種類と造り方
元紅酒
元紅酒の製法はすべての基本となる。酒母(淋飯酒)に、漿水と鑑湖水、蒸した糯米と麦麹を加えて造る。攤飯酒とも呼ば
れていた(“攤”は拡げるという意味。蒸し米を、すのこの上に拡げて冷ましたから)。10日間の1次発酵の後、小さめの
甕に分け入れ、蓋(ふた)をして、屋外で3か月弱の2次発酵をする。醸造直後のアルコール度数は約16?17度。これを濾過
(ろか)して製品にする。
昔は朱紅色の甕(かめ)に入れて売っていたので、元紅酒と呼ばれている。中国ではこのタイプの黄酒がもっとも多く飲ま
れている。
加飯酒
元紅酒と造り方は同じであるが、糯米と麦麹を1割増量して造る。最低3年間熟成させてから出荷される。醸造直後のアルコ
ール度数は18?19度。
日本では加飯酒がよく飲まれている。氷砂糖や薄切りにしたレモンを入れて飲むことがあり、温めて飲むこともあった。
黄酒は、濾過した後、80?90℃に加熱(煮酒)して殺菌し、甕に詰める。その口を蓮の葉と油紙で覆い、素焼きの皿で蓋を
し、竹皮で包み、粘土で塗り固める。日本向けのものは、粘土の代わりに石膏を使う。粘土では、日本の植物防疫法(検疫
)に触れるので、輸出できないからである。
加飯酒の熟成期間の長いもの(陳年)を花彫酒と言う。これは女児酒にちなむ。紹興の古い習慣では、誕生3日目を祝って
贈られた糯米で黄酒を造り、1か月後の満月の日(農暦十五日)に親戚を集めて祝宴をし、密封・殺菌した甕を父親が埋め
た。この酒を、
女児の場合は花彫酒と言う。娘が嫁ぐ時に、父親が掘り出して、母親が“囍”と書いた赤紙を貼り、甕に彫り師が彫刻をし
美しい彩色をして、“嫁酒”として持たせた。
男児の場合は状元紅と言う。状元は、科挙での最高位合格者のこと。
この風習は4世紀初頭にはあり、その頃から殺菌技術があったことが文献によって確認できる。
善醸酒
善醸酒は仕込み水の代わりに元紅酒を使って仕込んだもの。この製法は、アルコール分を増すために工夫された、古くから
ある方法である。この製法の酒を、昔は“重醸酒”、“酎”(焼酎の字源)、“醇酒”などと呼んでいた。直糖分とエキス
分が多い濃厚な酒である。
香雪酒
香雪酒は、元紅酒の醪(もろみ)に麦麹を追加し、“糟焼”(粕取り焼酎、つまりアルコール)を加えて、醪のまま3?4か
月間おいて造ったもの。アルコール度数は20度。
善醸酒と香雪酒は、仕込み開始時にアルコールを加えるので、みりんと同様に甘くなる。甘くなる理由は、酵母はアルコー
ル度数が20度付近になると糖を消費してアルコールを生成する発酵を停止してしまい、それ以降は麹によってでんぷんの糖
化だけが継続するからである。
『ウィキペディア(Wikipedia)』引用
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